ドイツ大学院での正規留学開始から二か月を振り返って
ドイツでの大学院正規留学開始から二か月を振り返って
コロナの影響で入学時期が一か月遅れ,フライトがキャンセルになり,
やっとこさドイツに入国したのが10月の中旬.
それからミュンヘン工科大学修士課程での正規留学生活が10月下旬から始まり,早二か月が経った.
まさに,Time flies.
買ったアドベンドカレンダーもいつの間にかあと一週間で終わってしまう時期になってしまった...
海外留学はこれで二度目だけれど,やっぱり生活を始めたばかりの時期はやることだらけであっという間に時間がすぎてしまった.
到着してから大学院開始まで
入国してから大学が始まるまでの約1~2週間は,半端ない肩こりと不眠症との戦いだった(笑)
というのも,現在の家(WG(ヴェーゲー)と呼ばれるドイツ式のシェアハウス)が以下の状況で
- 勉強机と椅子がない
- 部屋の電球が暗すぎる(15wしかなかった.日本だと寝るときつける電気の明るさらしい.)
そもそも勉強にならんかったので,
最初の週はいろんな生活準備品を購入するのにミュンヘンの北から南まで駆け回り,
毎日とてつもない疲労を抱えた笑
(車がないのでバスと電車で1時間半かけてIKEAに椅子と机などを調達した日はひどかった.)
さらに疲れてるなら寝れればいいのに,
海外大学院生活が始まるのと当時入学手続きが遅れていたこともあり不安すぎて精神状態があまり良くなく,
時差ボケがクリーンヒットしたせいで,全く寝れず疲労がたまり,極度の肩こりに...
(振り返ってる今は笑えるけど当時はまったく笑えなかった.)
ともあれ,入学手続きが正式に完了し大学院が始まってみると,
授業は初歩的な内容からスタートしたこともあり,
徐々に不安が無くなり,肩こりはどこかへいき,ぐっすり寝れるようになった.
ミュンヘン工科大学の修士課程 1セメスター目の授業たち
コロナの影響もあり,このセメスターは完全オンライン.
せっかくドイツに来たのに~~とも思ったけれど,
時差と闘いながら日本で授業を受けるのは,あまり現実的ではなかったので来てよかったと思う.
ミュンヘン工科大学での勉強はこれで二年目になるけれど,
やはり正規留学は交換留学と全然違うなと日々感じる.
(学部3年から4年にかけて一年間,大学院に交換留学したことがある.)
具体的には,
- 授業数が多い
- 授業内容が重い
- 授業以外の勉強時間が多い
- 友達ほぼ新規で作れない(オンラインかつロックダウンの影響で)
1. 授業数が多い
交換留学の時には20ECTS(ヨーロッパの授業単位)だったけれど,今は推定30ECTSちょっとの授業を履修している.
しかも,ほとんどが必修科目かつあんまり(すごく)好きではない科目たちでなかなかハードモード.
もちろん,新しいことを勉強するのは基本的に好きなので面白いけど...
授業で数式 with テンソルをいくらelegant と言われてもなかなか共感できないし,材料の強化方法とか正直そんなに興味ない...
2. 授業の内容が重い
オンラインかつ入学時期が一か月ずれたのに授業期間はこれまで通り1月末で終わるというなかなかにハードスケジュールのおかげで,
先生たちは通常以上に授業が延びる延びる...
(数式美しいと思っちゃう先生は,通常の2~2.5倍に延長することがあった...)
そして,やはり大学院なので,一つ一つが細かい上にふっかい!
ただでさえ,授業は長かったり,濃かったりするのに,
たまに専門用語がわからなかったり,そもそも聞いたことなかったりして,勉強量がさらに増える.
3. 授業以外の勉強時間が多い
ま,正規学生だからそんなもんだよね,とは思うけど,
学部時代と比べてもやはり勉強に割く時間は莫大に増えた.
1~2に挙げた要因もあって,授業の復習や準備に多くの時間が割かれる.
4. 友達ほぼ新規で作れない(オンラインかつロックダウンの影響で)
やっぱり大きな影響は友達が新規で作れないこと.
以前留学していたおかげですでに友達がいるだけよかったけれど,同じ修士プログラムに仲いい友達がいないのは痛い...
今のところWhatsAppのグループで皆繋がっているから,困ったらなんとかなるけれど,
やはり直接会わないと仲良くなりづらい....
そんな感じで正規留学は,派遣交換留学よりもハードで,オンラインのおかげで通常とは違った大変さも出てきている.
ドイツでの生活全般
ドイツ生活二年目にもかかわらず,新たな発見の毎日でとても楽しい.
なぜ前回あんなにストレスフルだったのか疑問を抱くレベルで,今のドイツ生活への満足度は高い.
(やはり一年目は慣れるのにパワーを使うのだろうか...)
住居
学生寮が獲得できなかったので,ドイツ版のシェアハウスWG(ヴェーゲー)に住んでいる.
キッチンとバスルームはシェアだが,バスタブ付き,キッチンは広くてきれい.
自分の部屋も日本の実家の自室より広いかもしれない...
それに,ルームメイトは前回留学していた時の友人で同じく修士学生でミュンヘンに帰ってきた子なので,とても快適.
やはり東京の一人暮らしの価格に比べてびっくりするくらい学生にやさしいお値段での良物件に出会えた.
食生活
前回は一人暮らし初めてかつ料理をまったくしたことなかったため,とても悲惨な食生活だったけれど,
今回は比べ物にならないくらい料理しているし,とても楽しんでいる.
パスタだけでも全然ストレスなく生きていけるようになった(笑)
次に,前回の時にはあまり食材の冒険をしなかったが,今回はいろいろ試している.
例えば,ドイツでは豚肉の薄切りという概念がなく,薄切り肉は通常だと手に入らないが,
お肉屋さんでなんとかドイツ語を駆使して薄切りを頼めるようになった(ほとんどドイツ語ペラペラなルームメートが助けてくれるけど).
さらに,今のルームメートの前のルームメートが料理人さん(日本人)だったこともあり,ドイツでの食材の買い方や選び方のコツを教えてもらえた.ありがたすぎた...
そして,極め付きがおいしいワインとビール,チーズに出会えたこと.
ビールは前回から相変わらずだけど,おいしいワインやチーズの種類や買う場所に出会えたのは,劇的に生活を向上させてくれている.
気分転換
前回の留学で季節性の鬱に悩まされたりしたので,
今回は積極的にランニングなど運動したり,友達とご飯を食べたりして気分転換をするようにしている.
こんなところを走れるので,走っててとてもリフレッシュできる.
最近は友達に教えてもらったアプリを使い,Decathlonで冬用ランニングウェアも購入したので,より快適ランニングライフを送れている.
まとめ
あっという間の二か月だったけれど,新しい生活に思った以上に順応できていて充実した毎日を送れている気がする.
まだまだ勉強は大変で卒業後のことを考えると不安は拭えない日々だけど,とりあえずマイペースに進んでいこ.
毎月なんとか更新するぞ~~~
ミュンヘン工科大学の交換留学生活で送る1日の話
ミュンヘンは11月後半から曇りや雨が続くようになり、晴れ間が少なくなってきました.
今日は
ミュンヘン工科大学の交換留学生活で送る1日の話
について書いていきます.
あくまでも交換留学生が送る生活の一例です.
前回の投稿、
watawatalifeinmunich.hatenablog.com
で私が履修している授業の話をしました.
このスケジュールの内の月曜の様子についてご紹介します.
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7:00 起床
日本ならすでに日が出ていてもいい時間ですが、こっちは真っ暗です.
起きたら朝ごはん用のお湯を沸かし、パンを焼き始めます.
湯沸かしポットもトースターも何もないので、鍋とフライパンを使います.
最近、お気に入りのパンです.
一人暮らしでも消費期限内に食べきれる分量な上に、焼くと美味しいです.
また、私の寮のキッチンは電熱コンロなので加熱してから温まるのに時間がかかります.
はじめはこのタイプのコンロを使ったことがなかったので、スイッチを入れるのに苦労しました.
(ただ右のつまみを回すだけではスイッチはつきません.)
7:15 朝食
朝食はいつもだいたいこんな感じです.
これはスタンダードな食パンです.
ちなみに、パンをフライパンの上に放置しすぎてこうなることもあります.
朝どれだけ余裕があるかで、決まります.
9:20 家を出ます.
9:22 私の寮は駅の目の前なので、徒歩数分で駅に到着.
大学はここから一回電車を乗り越えた駅にあります.
乗り換えを含め、ドアtoドア 15~20分 くらいで教室に到着します. (近すぎる...!!!)
9:45 授業開始!! Fluid Mechanics
ミュンヘン工科大学での授業スタイルは日本と同じです.
先生が生徒の前で講義をします.
ですが、学生の授業の受け方は少し違います.
こちらでは学生は
授業中に積極的に質問します.
また、タブレットに授業の資料をダウンロードし、それに書き込みながら授業を受けている
ところをよく見かけます.
他にも、予習・復習に労力と時間をかけている学生が多い印象で、
皆真面目に課題はやってきてます.
前にこんなことがありました.
私は一つの講義に対して予習に2時間程度かけたことがありました.
日本では、あまり予習をしたことがなかったので(あまり大きな声で言えないけれど...)、
自分の中では時間をかけているつもりでした.
ですが、次の日に友人と話していると
「予習に4時間以上かけたおかげで、今日の授業は全部わかったよ」
と言われました.
なんと、その日は朝の2時くらいまでやってたそう...
これを聞いた時は本当にびっくりしました.
さらに、自分が甘ちゃんなのを痛感し、同時に勉強には限界がないことを思い知りました.
日本で真面目に勉強して生きている人は「わかってるわ、そんなことっ」てことだと思います.....
11:15 授業終了
ドイツでは授業が終わると挨拶代わりに机を「ドンドン」叩きます.
教室の中が一気に騒がしくなります.
11:30 授業 Fluid Mechanics Seminar
今度はFluid MechanicsのSeminarです.
教室を移動して、すぐに授業が始まります.
こちらは20人ほどの小グループ制で行われる授業で、3つ異なる時間に開講され、
自分のスケジュールに合わせて履修することができます.
授業では主にtheoryを学び、セミナーではExercieseに必要な知識を身につけます.
個人的にはこっちの方が、実際に使う形で学べるので有意義だと感じてます.
13:00 授業終了
やっと待ちにまったお昼ご飯です.
めちゃめちゃお腹すきます.
みんなで学食に行きます!
ドイツでは学食のことを MENSA と呼びます.
学生証にお金をチャージしてスイカのように利用し、重さで料金が決まります.
また、1~3のコーナーがあり、ベジタリアン用、その他肉料理などに分かれています.
メニューは日替わりです.
どうやらクリスマス近くになるとメニューが豪華になるんだとか...
基本的にドイツ人ほど食べないのであれば、めちゃ安く食べられます.
お腹がいっぱいになる量で 2~3 ユーロ(300~400円)です.
安い!!!!
家で私はサラダを食べないので、学食で野菜を必ずとるようにしています.
ドイツといえば....
ソーセージ
私のお気に入りは何と言っても シュニッツェル
基本的に味が外れない上に、美味しいです.
個人的には MENSAの料理は食べられる程度の味で、たまに美味しい と思っています.
現地の人がどう感じているのかは聞いたことがないのでわからないですが、
少なくともアジア系の子は味によく文句言っている印象です(笑)
母校の学食がいかに美味しかったのかを痛感します(笑)
みんなと食事のあとは分かれ、私は
14:00 基本 図書館に 行きます.
平日は24時まで空いています.
ただ、日中は激混みでテスト期間でもないのに、座る場所がほぼないです.
18:00 帰宅
帰宅あとは、夜ご飯を作ります.
今日の夜ご飯はナス、パプリカ、ベーコンとトマトソースを使ったパスタです.
日本では実家暮らしだったため、留学で行きていけるか心配でしたが
なんとかなりました.
料理、案外楽しいです.
完成するとこのような感じになります.
なぜか夜によく牛乳飲んでます.(ビールは飲んでないです.)
Netflixやamazon prime video で Big bang Theoryを見ながらご飯食べます.
だいたい作って食べて、1時間ちょっとくらいです.
19:30~20:00 勉強スタート
授業の予習や復習、課題をします.
私は復習重視です.
ドイツ語のテストが迫っていたため、最近はもっぱらドイツ語してました.
24:30 就寝
室内と室外の温度差のせいで、「家なり」がひどくて最初の頃は怖くて寝れませんでした.
夜中に窓や窓枠などがバキバキと音を出します.
(ビビりなので、悔しながら心霊現象っぽいことが耐えれません....)
なので、窓際にライト設置して今は快眠です.
ちなみに下にあるものは、ヒーターです.
ドイツではエアコンがない代わりに、ヒーターがどこにでもついてます.
(大学の廊下、トイレ、教室内... どこでも!)
冬が長く厳しく、夏は過ごしやすい気候(?: まだ未体験なので聞いたところによれば)だからです.
ですが、今年の夏は猛暑だったらしく、「どう夏を乗り越えるか」というセミナーが開催されるほど人々は猛暑への対処方法を知らないようです.
日本じゃ考えられない....笑
以上、ミュンヘン工科大学の交換留学生活で送る1日の話でした!
ミュンヘン工科大学で履修している授業の話 ~2018 winter semester ~
ミュンヘン工科大学に留学し始めて早2ヶ月が経ちました.
今日は最低気温が氷点下で午前中は時々吹雪、時々晴れの不思議な天気でした.
ミュンヘン工科大学には世界から多くの学生が留学してきており、クラスメイトはインターナショナルです.
(いつも授業を一緒に受けているのは、中国、チリ、イスラエル、アメリカ、タイ、ロシアから来ている友人達)
そのため、雪の降らない又は雪が稀な国から来た学生は雪が吹雪いていたため、窓の外に釘付けでした.
(授業を聞きつつ、写真撮影していたイスラエル人の友人と私....笑)
聞いてないように聞こえますが、
実は真面目に勉強してますよってことを今日は示すために今回は
ミュンヘン工科大学で履修している授業の話
をしようと思います.
私の学科では、
exchange student(交換留学生)は履修している総単位の60%を自分の学科から取らないといけない
という存在するようで存在していないルールがあります.
守ってない学生も多く、必須条件ではないと思います.
また、exchange student(交換留学生)には必修の授業がないので、
好きな授業を好きな学科から履修することができます.
ただ、留学最初の怒涛の忙しさの最初の2週間である程度履修を決めなければならないため、
とてつもなく大変でした.
ドイツの授業は日本の授業と違って一つの授業で6単位、8単位がくることがあります.
日本の単位感覚でくると不思議な感覚になります.
単位数について到着してから様々な正規の修士学生やexchange student(交換留学生)に話を聞いたところによれば、
exchange student(交換留学生)は1セメスターで20単位くらい履修する
ことが多いそうです.
25単位以上になってくるとexchange student(交換留学生)には多すぎると言われることもあります.
正規の修士学生には必修授業や単位数があるらしいので、30単位くらいかそれ以上をとっている印象です.
正規生の修士の友人達は必修が30単位くらいで、
それに語学(German)の8単位を加えた38単位も取らなくてはならないそうで、
本当に大変そうです.
私はというと、
以下の授業を最終的に履修することにしました.
- Fluid Mechanics
- German
- Energy Economics
- Introduction of Wind Energy
- Renewable Energy Technology1
留学当初はさらに2~3単位履修したかったのですが、
一つ一つの授業が重く予習復習に十分な時間が掛けられないため、履修をやめました.
また、母校の学科長に「欲張りすぎないように」と釘を刺されていたこともあり、そのようにしました.
実際、諦めてよかったと思っています.
あのまま受けていたら、どれも中途半端で何も身につかずにいた可能性がありました.
授業数でいうと 5コース です.
では、単位数はというと、
- Fluid Mechanics (6単位)
- German (8単位)
- Energy Economics (6単位)
- Introduction of Wind Energy (5単位)
- Renewable Energy Technology1 (6単位)
→ 6+8+6+5+6= 31 単位
...あれ、案外、履修してました.
ただ、Renewable Energy Technology1 は summer semesterに開講される
Renewable Energy Technology2 も履修して始めて6単位を手に入れることができるので、
問題ないと思います.
また、この授業のうち
- Introduction of Wind Energy
- Renewable Energy Technology1
は Mechanical Engineering学科 で開講されているものです.
TUMでは主要な学科は Garchingという場所にあります.
すずかけ台みたいなポジションで、この Mechanical Engineering学科 もここにあります.
そのため、水曜日はGarchingに片道 40分 掛けて通学します.
(日本は片道 1.5時間 くらいかかっていたことも考えると、素晴らしい近さ.)
Garchingキャンパスがいかに面白いところかを語るにはまた今度にしますが、
エンジニアの大学らしく校舎内はクリエイティブなデザインで面白いです.
そんな感じで授業を履修すると1週間の予定はこのようになります.
見てわかるように、日本のように授業時間が決まっているわけではありません.
また、朝は母校よりも 1時間 早い 8時 から始まります.
朝 8時 の授業がある日は 6~7時 の間に起きなくてはいけないのですが、
12月 は日の出が 7時以降 なので、
暗闇の中起きることになります.
これがなかなかにきつい.....
日本で寝坊した経験はあまりないのですが、
こっち来てから3回くらい起きたら授業が終わってたことがありました.
そのうち2つは同じ授業だったことから、
一緒に履修している友達にモーニングコールしてあげようかと言われる羽目に....
暗闇の中起きることって本当に辛いということを
痛感する日々です.